樹脂切削加工技術情報

硬質発泡体の高精度加工

硬質発泡体のような薄くて柔らかい樹脂材の大物加工は、機械式のクランプができないので、大型のエアー式の吸着治具で固定し、φ2程度のエンドミルで高速加工を行う。
切削時の切粉排出が上手にコントロールできないと、製品表面にキズが付いたり吸着力の低下による位置ずれが発生するので、エアー吹き出し位置と圧力を最適調整することにより、長時間連続加工を可能にした。

エアー吸着治具への固定状態

加工時の状態

布ベークライトの高精度穴加工

布ベークライトの穴加工を一般的なドリル加工で行うと、加工時の熱で加工面に焼けや割れが発生することがあり、穴径寸法の確保が難しい。下穴加工にスロアーウエイドリル、穴径仕上げ加工に超硬エンドミルを使用することにより、割れや焼き付きもない正確な穴の連続加工を可能にした。

不具合例

高精度な穴加工